編集工房　東洋企画
沖縄歴史教育研究会
代表　新城俊昭　著
Ｂ5判　188頁カラー
定価1,650円（税込）
ISBN 978-4-938984-69-4
C7020
　
　わたしたちは，何のために琉球・沖縄の歴史を学ぶのでしょうか。
　沖縄学の父といわれる伊波普猷は，「汝の立つところを深く掘れ，そこには泉あり」というドイツの哲学者ニーチェのことばを引用して，琉球・沖縄史を学ぶことのたいせつさを述べています。みずからの生まれ育った地域には，先人の知恵や自分自身の存在理由をときあかしてくれるヒントが埋まっているからです。そこを掘りおこし，見つめ直すことが，すべてのものの見方，考え方を養う礎となるのです。
　もちろん，琉球・沖縄史を学習する目的は，沖縄のみを学ぶことにあるのではありません。沖縄を主体に，日本や世界の歴史を学ぶとともに，これを分析する能力を養い，過去の歴史に正しい評価をくだすための歴史観を培っていくことにあるのです。
　本研究会では，「すべての高校生が学べる」琉球・沖縄史の教科書づくりに取り組み，2003年に「書き込み教科書　高等学校　琉球・沖縄の歴史と文化」を発刊いたしました。本書は，多くの高校でご採用いただいていますが，私たちを取り巻く社会は日々変化し，琉球・沖縄史研究も進展しています。次年度版は，こうした現代の動きや新しい学説を追加記述するとともに，本書を利用して琉球・沖縄史教育に取り組んでこられた現場教師の要望をうけ，大幅に改訂いたしました。
2010年度版の解答はこちらからダウンロードして下さい。
2012年度版の解答はこちらからダウンロードして下さい。
　　
　　
　　
　　

新城俊昭（あらしろとしあき）

1950年、本部町生まれ。

卒　業	立正大学文学部史学科卒業。
経　歴	1974年に教職につく。沖縄歴史教育研究会の代表をつとめ、沖縄歴史を高校教育に普及させる運動と平和教育に力をつくしている。独自の教科指導・学級経営には定評がある。 2011年に高等学校教員を定年退職。現在、沖縄大学客員教授及び沖縄歴史教育研究会顧問。沖縄県平和祈念資料館元監修委員など、多くの公的委員を務める。 ・1995年度 沖縄タイムス教育賞受賞 ・2011年度 琉球新報社教育活動賞受賞