開発が進む石垣島南部とは対象的に、のどかな北部エリアにある明石海岸は、平久保半島の根元に位置する。湾曲したビーチを取り囲むようにリーフが広がり、リーフエッジ付近でエメラルドグリーンとコバルトブルーにくっきりと分かれる。雄大な光景に南国の醍醐味が溢れる。
ヤエヤマボタルは日没後の約30分だけ光を発するホタル。亜熱帯の森が静けさを深める春の夕刻、どこからともなく小さな光が点滅を始める。やがて無数の光が集まり始め、周囲は光の芸術に包まれる。30分を過ぎたころ、森はまた何事もなかったかのような漆黒を取り戻す。
日本最南端の有人島である波照間島。石垣島から高速船で約1時間で行けるこの島には、パステルブルーに輝く海がある。島の北部に位置するニシハマは、どこまでも続く真っ白な砂浜が透明度の高い海水に溶け込み、淡い色合いに満ちた至福の世界を作り出している。
慶良間諸島の玄関口にある座間味島。国内外からの観光客に人気を博す理由は、圧倒的な海の美しさ。何層にも重なって目に飛び込んでくる青のグラデーションは、高い透明度の賜物。安室島との間にある浅場付近では、究極の慶良間ブルーに出会える。
本部半島から高速船でわずか15分で到着する島。クロワッサンに似た独特の形状からクロワッサンアイランドの愛称で親しまれる。島を取り囲む大きな環礁のおかげで、ビーチに押し寄せる波が常に穏やかなことから本島から多くの日帰り海水浴客が訪れる。
島の人口(200人超)より牛の飼育数が10倍以上も多いことから「牛の島」と呼ばれる黒島。隆起サンゴでできた平坦で小さな島は、陸地の土が海へ流れ出すことが少ないため、八重山諸島でも屈指の透明度を誇る。
幻の大陸と呼ばれる八重干瀬。宮古島の北部にある卓状サンゴ礁群は、島の3分の1に匹敵する面積を持つとされる。海風が凪ぐ日には、水面から色彩豊かなエダサンゴやテーブルサンゴをはっきり眺めることができる。
2015年に開通し、無料で通れる橋として日本最長となった伊良部大橋。全長約3.5キロで宮古島と伊良部島を豪快に貫く。宮古島側の浅瀬は干潮時になると橋の横に砂州(さす)が顔を出し、SUPやカヌーで上陸できる人気スポットとなっている。※砂州は、砂浜などの地形によってできた砂の平地
本島北部の港からフェリーで約80分かかる伊平屋島。船でしか訪れることができず、利便性が高くない離島だからこそ残る手つかずの自然。島の南部にある米崎海岸と野甫大橋周辺は極上のエメラルドグリーンに色づき、胸をすくような絶景が広がっている。
サトウキビ畑が広がる久米島は小高い丘陵地になっている場所が多く、畑越しに海を眺めることができる。南国の太陽をたっぷりと浴びて高く茂るサトウキビの緑と、コバルトブルーの海の青さ。至極のコントラストにしばし足を止めてうっとりしてしまう。
那覇から高速船で約1時間、青の楽園が広がる慶良間諸島。水深によって異なる青が連鎖する海域は慶良間ブルーと形容される。座間味島と阿嘉島の間には安慶名敷島や嘉比島などの無人島が点在し、美しい海が訪れる人々を魅了する。
久米島の東側に橋でつながる奥武島。海岸には世界的に珍しい柱状節理の断面が露出した、亀の甲羅のような奇岩群を見ることができる。三日月のほのかな月光に照らし出された畳石が、天の川に見守られながら幻想的な風景を作り出している。
島風景カレンダー2025